心が澄む家 ー 虚と出会う庭 ー
この作品は、「家」と「庭」の役割を現代に問いかけている。制作者は、心に帰ることのできる場所を「家」と捉え、それは必ずしも住宅である必要はないとの考えから、市民の心の拠り所となる庭園を設計した。迎賓館の用途を併せ持つ園内は、桂離宮に着想を得た様々な仕掛けが随所に配されており、ミクロな視点からマクロな視点まで重奏的にコンセプトをまとめ上げている点において高く評価された。敢えて主題を不在にすることで、観察者の心象を引き出す虚の美を的確に捉え、それを建築空間に重ねることに果敢に挑戦した意欲的な作品である。
担当教員:日本文理大学 江越 充 先生
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